サリシン

「樹木たちの知られざる生活-森林管理官が聴いた森の声」を読んでいて
植物がつくり出すサリシンという物質について調べてみようと思いました。

植物ホルモンとしてのサリシン
サリシンは植物のシグナル分子。植物にも免疫の能力があり、からだの一部が病害菌に感染すると、その情報が植物のからだ全体に伝わり、抗菌物質を蓄積するなど応答が見られます。この現象は全身獲得抵抗とも呼ばれます。

ウィキペディアによると
サリシン (Salicin) は、D-グルコースを含むアルコール性のβ-グリコシドである。サリチルアルコールをアグリコンとする。サリシンはすべてのヤナギの樹皮で産生する抗炎症性の配糖体である。
サリシンは、アスピリンと化学的に大きな関係を持っており、人体においては鎮痛剤としてとてもよく似た効果を与える。服用するとサリチル酸に分解されるが、服用時にはキニーネのような苦味を感じる。

もともとはヤナギの樹皮に含まれている植物ホルモンの一種で、植物が外敵から身を守るためにつくり出す物質らしい。

「サリシン (Salicin) は、D-グルコースを含むアルコール性のβ-グリコシドである。」

岡野の化学にはグルコース(ブドウ糖)は単糖類でα-グルコースとβ-グルコース、鎖状構造の3種類が混在した状態で存在するとあったはず。D-グルコースとはなんだ?
ウィキペディアでグルコースを調べてみると、「D型異性体であるD-グルコースは、デキストロース(dextrose)とも呼ばれ、天然に広く存在する」とある。グルコースの異性体ということらしい。
では、デキストロースとは?
「グルコースの別名(薬局方名)。旋光性を持つことから付けられた名称」

「サリチルアルコールをアグリコンとする。」
サリチルアルコールとは
サリチルアルコール (Salicyl alcohol) またはサリゲニン (Saligenine) は、フェノール配糖体のサリシンのアグリコンで、サリシンの加水分解によって得られた有機化合物である。サリチルアルコールを酸化するとサリチル酸が得られる。

アグリコンとは
配糖体(はいとうたい)あるいはグリコシド (英: glycoside) は、糖がグリコシド結合により様々な原子団と結合した化合物の総称である。配糖体の元となる糖をグリコン (glycone)と呼び、残りの原子団に水素を結合させたものをアグリコン (aglycone)と呼ぶ。

サリチル酸の化学合成
サリチル酸の化学合成は、フェノールに高温高圧で二酸化炭素と水酸化ナトリウムを作用させたのち酸で中和するコルベ・シュミット反応があげられる。

サリチル酸(salicylic acid)は、オルト位にヒドロキシ基とカルボキシル基を持つベンゼン置換体で、ヤナギから配糖体であるサリチルアルコールグリコシドが発見されサリシンと呼ばれていたことが命名の由来だそうです。サリシンが分解され、体内で代謝されるとサリチル酸になります。アセチルサリチル酸など副作用を抑えたサリチル酸の誘導体は、医薬品として長く使われてきました。サリチル酸メチルは湿布など貼り薬として、アセチルサリチル酸は鎮痛などの飲み薬として使われています。

Google patentsで「サリチル酸 農薬」で検索してみました。
植物の病害防除剤およびそれを用いた病害防除方法や農薬組成物などがヒット。サリチル酸だけだと化粧品や薬品などたくさんありました。特許情報プラットフォームでは、サリチル酸を入力して400件以上ありました。何件か、読んで見たいと思います。

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